ストーリー

 

美しき城下町。問屋街の倉庫の二階に『玉屋末吉探偵事務所』はある。
いつも暇そうにしている玉屋末吉だが、ある日、彼のもとへ二人の

依頼人がやってくる。
それは謎の美女と小柄な男。その美女から耳打ちされたのは、

県をも揺るがしかねない極秘事件。
その美女から耳打ちされた極秘事件に玉屋末吉は目を光らせる。
「探偵の口は堅かですけん。どぎゃんこつあったっちゃあ口外せんです。まかせとってください」

一方、大学生である透子は、繁華街の片隅にある小さな本屋でアルバイトをしている。
その店は喫茶店と一緒になった雰囲気のあるお店。

友人の田上がやってきて何やら透子に話がある様子。
その時、黒いロングコートを纏った中年の紳士が本屋に入ってくる。
彼はおもむろに、「お薦めの本はないかな?」と透子に尋ねる。
悩む透子の横顔を見つめていた男はさらに年齢を尋ねる。
21歳だと答える透子に、男はホイットマンの詩を残す。
「若い女は美しい。でも、老いた女はもっと美しい」
男が店を去った後、喫茶店へ戻った透子は田上から「透子ちゃんのお母さんが

怪しか男につけられとったとたい」
と知らされ不安になる。心配になった透子は帰りに華道の師範である母・鈴子のもとへ立ち寄る。
優雅に華を指導する鈴子の姿を見つめていた透子は、
庭先から同じように鈴子を見つめている怪しげな中年男に気づいて後を追うが、見失ってしまう。
夜、鏡台の前に座る鈴子を透子が不安を隠せない顔で見つめている。
髪を梳かす鈴子の櫛。

その櫛は死んだ透子の父がまだ高校生だった頃、鈴子に贈った物だった。
二人は父が鈴子を主演に撮った未完の8ミリ映画を観る。
そのフィルムの中で楽しそうに笑っている高校時代の鈴子と父、
そしてそこにはもう一人、少年が映っている。

三人はいつも一緒で仲が良かったと懐かしむ鈴子。

翌日、透子が『玉屋末吉探偵事務所』に入っていく。
透子は玉屋に母を一緒に護衛してほしいと依頼するが珍しく忙しい玉屋。
しかし透子のお願いは断れない。母のところへ向かう二人だったが、

そこに怪しい影は見当たらない。
見張りを続けていると透子の携帯電話に
「お母さんばつけてた男が目の前におっとたい!」
と田上からの情報が入る。
二人は玉屋のクラシックカーに乗ってその現場に向かうのだが……。

                 

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